「アーノルド・シュワルツェネッガー」と言えば、ただのボディビルダーを超えた“伝説”の人。映画スターでもあり、政治家でもあり、筋肉のアイコンでもある。私としては、彼のただ重いものを持つだけじゃない哲学を知ることで、自分の筋トレもワンランクアップすると思うんだ。今回は、筋トレ者として真似したいポイント+知られざるおもしろエピソードを交えてアーノルドの哲学を紐解いてみよう。
アーノルド・シュワルツェネッガーについて、私の好きな動画があるので記事を読んだあとにぜひ見てほしい。圧倒的にモチベーションがあがるはずだ。
幼き日の夢と初めの一歩
オーストリアの小さな町で育ったアーノルドは、幼いころから強さに憧れていた。Reg Park(リーグ・パーク)の肉体を雑誌で見て、「あの山のような体になりたい」と決意。10代から毎日トレーニングを重ね、16歳には地元のジムでスクワットやベンチプレスを始めていたという。環境は完璧じゃなかったけど、彼には“イメージ力”と“行動力”があった。
哲学その1:ボリュームと頻度で筋肉に刺激をし続ける
アーノルドのトレーニングは、「週6日スプリット」「1部位あたり多数セット」「重い種目+多角的種目」の組み合わせがベース。大胸筋・背筋・肩など、大きな部位は1日20セット以上やることもあったと言われる。([Muscle & Fitness]
また、筋肉の成長は“忘れられた部位”を克服することから始まるという信条を持ち、ふくらはぎや腹筋など彼自身が弱いと感じた部分には特別な日を設けて重点的に鍛えた。
哲学その2:種目・順番に変化を持たせること
ただ同じメニューを繰り返すのではなく、順番を変えたりスーパーセットを入れたり、使う器具や角度を変えることで筋肉への刺激をリフレッシュする。これが“慣れ”を壊し、成長を促す。彼の「アルノルド・スプリット」もその代表例で、異なる筋肉群を分割して頻度と回復をバランスさせる設計になっている。
哲学その3:メンタル・イメージと自己評価の重視
体を鍛えるのは肉体だけじゃない。アーノルドはいつも鏡を見ながら“自分の理想の体”をイメージし、目に見える変化を写真で記録したりした。どの角度が自分を強く見せるか、どの部位が映えるかを考え、それを修正していく。 “弱点”は恥ずかしいことではなく、神経を集中させるためのギフトだと捉えていた。
大会成績と伝説の瞬間
- Mr. Olympia 7回優勝(1970–75年、1980年)という記録。
- 1975年 Mr. Olympia の激戦:Serge Nubret や Lou Ferrigno と競い合いながらも優勝。
- 1980年、引退からの復帰プレーヤーとして8週間の準備でMr. Olympia に挑み、見事優勝。試合準備が通常の選手より短かったにも関わらず。
- 『Pumping Iron』(1977年)のドキュメンタリーで世界に知られる存在になり、筋トレ文化を一般に普及させた。
ちょっと笑える/意外なエピソード
- かつてジェシー・ヴェンチュラ(政治家でもあり元ボディビルダー)と“腕の見せ合い”で盛り上がり、自分の上腕二頭筋を大きく見せかける戦略を使って賭けを仕掛けたことがある、という話。観客も仲間も笑った伝説。
- 大会期間前の減量やポージング準備で、ふくらはぎの発達が遅かったため“裾を切ったパンツを穿いて弱点を目立たせる”ことで意識を高めた、という話。弱点を“見える化”することで克服する方法。
- 若い時にジムで他の選手へ“偽アドバイス”を与えて混乱させたり、自分が有利になるよう心理戦を仕掛けたりした逸話も。勝負に対する鋭い感覚を持っていた。
彼の教えを自分に活かすコツ
「重さを求めるのは当然。でも最強の差をつけるのは“習慣”、”意図”、そして“弱点を恐れず見つめること”だ。アーノルドはそれを全部やっていて、結果として“筋肉だけじゃなく人としての芯”を手に入れた。君もまずは“弱点ノート”を作ることから始めよう—毎日の鏡と写真で、自分の体のどこがまだ育っていないかを記録するんだ。」
まとめ:アーノルド哲学を取り入れる3ステップ
- 自分の“理想の身体”を明確にイメージし、写真で記録する。
- 弱点部位を洗い出し、重点的に回数・セットを確保する(頻度・ボリュームを上げる)。
- トレーニングに変化をつける:種目・順番・器具を変えて“慣れ”を壊すこと。そして休息・栄養もしっかりとる。

